【備忘録】AutoStakkert!3でのスタック処理後のRegistax6によるウェーブレット処理のテスト
Twitterでのスレッドを、散逸防止のためまとめておきます。(といってもリンクのみ)
リンク先ツイートからスレッドを辿ることもできるはずです。
冒頭以外の画像は、リンク先ツイートにあります。
1)レイヤーごとのプレビュー値の設定による処理結果の比較。
自分がよく使ってるのは、レイヤー2のみの引き上げ。
3以降の値は白飛びしない範囲。
マイナス側は処理対象の空間周波数の違いがよくわかる
AutoStakkert!3でのスタック処理後のRegistax6によるウェーブレット処理のテスト。
— MASA Planetary Log (@MASA_06R) December 12, 2020
レイヤーごとのプレビュー値の設定による処理結果の比較。
自分がよく使ってるのは、レイヤー2のみの引き上げ。
3以降の値は白飛びしない範囲。
マイナス側は処理対象の空間周波数の違いがよくわかる pic.twitter.com/txt8sHTCy5
2)よくつかうレイヤー2で結果を比べてみる。
二重リムが出る場所は、スタックのみの画像のエッジのぼやけた領域と思われる。この領域がレイヤー2の空間周波数で強調された結果、明暗の波として現れると推測。(像の外側にも波頭があかるい帯としてうっすら出ている)
よくつかうレイヤー2で結果を比べてみる。
— MASA Planetary Log (@MASA_06R) December 12, 2020
二重リムが出る場所は、スタックのみの画像のエッジのぼやけた領域と思われる。この領域がレイヤー2の空間周波数で強調された結果、明暗の波として現れると推測。(像の外側にも波頭があかるい帯としてうっすら出ている) pic.twitter.com/jIl5cBkfVd
ぼやけた領域の中心線付近が真のリムだとすると、レイヤー2強調画像のリムは、概ね真のリムの位置が出ている。
二重リムの暗い線は、真のリムから内側に出ている。
昼夜境界線の内側には、暗いリムが現れない代わりに、外側の宇宙空間にほのかに明るいリムが出ている。
3)品質順に並べた上位5フレーム(下段)と、それらのリムをトレースして、スタック後の未処理画像とレイヤー2強調画像に重ねたもの。リムは、個別フレームのぼやけたリムの明るさの中央付近をなぞったもの。
スタック後画像のリムは、個別画像のリムが平均化されたものと言える?(ツイートでは「言える」としましたが、ちょっと保留)
品質順に並べた上位5フレーム(下段)と、それらのリムをトレースして、スタック後の未処理画像とレイヤー2強調画像に重ねたもの。リムは、個別フレームのぼやけたリムの明るさの中央付近をなぞったもの。
— MASA Planetary Log (@MASA_06R) December 12, 2020
スタック後画像のリムは、個別画像のリムが平均化されたものと言える。 pic.twitter.com/bABhazHVwC
4)うちで撮像できる火星ではレイヤー2が細部が出しやすいので、二重リムが空間周波数に依存するならと、元画像のサイズを変えて試したのがこれ。
結論から言うと、大きくなった分、細部を出すには、より高次のレイヤーを使う必要があり、結局二重リムが同じ比率で出てくる。
うちで撮像できる火星ではレイヤー2が細部が出しやすいので、二重リムが空間周波数に依存するならと、元画像のサイズを変えて試したのがこれ。
— MASA Planetary Log (@MASA_06R) December 12, 2020
結論から言うと、大きくなった分、細部を出すには、より高次のレイヤーを使う必要があり、結局二重リムが同じ比率で出てくる。 pic.twitter.com/v7V5MPDhm6
5)次に…というか、順番としては逆なんだけど、スタック過程のテスト。
Autostakkart!3のアライメントポイントの設定を変えてみる。ウェーブレット処理は同じ。AP位置は書き足し。
この素材では火星の模様の向きに合わせたマニュアル2点で二重リムがほぼ見えなくなったけど、細部が甘い気がする…
次に…というか、順番としては逆なんだけど、スタック過程のテスト。
— MASA Planetary Log (@MASA_06R) December 12, 2020
Autostakkart!3のアライメントポイントの設定を変えてみる。ウェーブレット処理は同じ。AP位置は書き足し。
この素材では火星の模様の向きに合わせたマニュアル2点で二重リムがほぼ見えなくなったけど、細部が甘い気がする… pic.twitter.com/UaBnJC4oqP
6)5倍バローの再処理結果。
結論から言うと、これまでの5倍バローのウェーブレット処理は間違い。Layer2でディティールが出ないのは道理で、像が大きくなった分、一つ上のLayer3で強調をかけたら2倍バローと同様の結果になった。(ただし、同時に二重リムも出た)
5倍バローの再処理結果。
— MASA Planetary Log (@MASA_06R) December 13, 2020
結論から言うと、これまでの5倍バローのウェーブレット処理は間違い。Layer2でディティールが出ないのは道理で、像が大きくなった分、一つ上のLayer3で強調をかけたら2倍バローと同様の結果になった。(ただし、同時に二重リムも出た) pic.twitter.com/DpjWrMYd8t
文中にも出てきますが、このテストのきっかけは、処理後の火星像に「二重リム」が生じるのを処理過程で防げるのか試してみたもの。(強調する空間周波数を変えれば軽減できるのでは?と考えた)
なお、二重リムの発生原因については、筒内気流によるものという資料があるのは確認しています。
筒内気流がけっこう効くんですね。(この12ページあたりhttps://t.co/yA3cKEUPqn)
— MASA Planetary Log (@MASA_06R) November 27, 2020
筒内だけでなく像の揺らぎが大きいときに円から外れたエッジの形(ゆらぎの外縁と内縁)が二重リムとして拾われるのかなとは想像していました。
「だんだん光学系でここまで写る 第2だん セレストロンC14による惑星撮影」http://rb-star.la.coocan.jp/dandan2.pdf
非常に明快な資料なので、やはり原因は像(エッジ)の乱れなのかと感じています。(筒内気流以外による像の乱れは避けがたいですが)
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