ワトニーの足取りと火星の自然の実際 映画「オデッセイ」(The Martian)の参考
【ネタバレあり】
とりいそぎ、ツイートした記事のまとめです。
原作を読んで、これを再現するのは難しいだろうなと思いつつ、4dxにて鑑賞。
青い夕日とか見てきたようなアレス谷の風景とか0.38G下での人体の挙動とかスイングバイ前後の地球や火星の見え方とか徹底したリアリティを期待しているとアレだと思うがそれらを除けば原作の面白さを映画の尺の中でよく表現していたと思いました。
2016.2.13追記、一部記事を別記事に分離
「映画「オデッセイ(The Martian)」の参考 宇宙船ヘルメスの足取り」
https://masaplanetarylog.seesaa.net/article/201602article_2.html
「映画「オデッセイ」(The Martian)の参考 火星の空」
https://masaplanetarylog.seesaa.net/article/201602article_3.html
■作中でのワトニーの足取り関連
(1)NASAの"Mars Trek"(https://t.co/23Kc4Knv0n)では実在のローバーの足取りなどに加えて「#オデッセイ」(#The Martian)でのワトニーの足取りを表示できる。
注)IE非対応。
(2) "Universe Today"にワトニーの足取りを火星の標高段彩図にプロットした地図が掲載されている。地表写真ベースより雰囲気がわかりやすい。
Real topographic map of the area of Mars covered in ‘The Martian.’
http://www.universetoday.com/122798/the-martian-is-a-cinematic-triumph-follow-mark-watneys-trail-across-the-real-mars-in-photos-and-flyover-video/
(3)Google Mapベースの火星地図でワトニーの足取りを見ることができるサイト
Andy Weir's 'The Martian' Map
http://www.cannonade.net/mars.php
(4)ワトニーの足取りを実際の火星の地形を基にたどった動画(2016.2.13追記)
ワトニーの足取りを3D地形CGでたどる。ESAの火星探査機マーズ・エクスプレスのデータに基づいている。
Mark Watney's Martian Odyssey: The Path of 'The Martian' of Andy Weir
https://www.youtube.com/watch?v=mfz6rp8McDk
ステレオ(立体視)版はこちら。
3D: Der echte Weg des "Marsianers": Video aus Bildern der Raumsonde Mars Express
https://www.youtube.com/watch?v=5sXW0gsJoZU
■火星の自然の実際 火星の地上景観
映画「オデッセイ」は、実は火星の自然の再現に対するこだわりについては、あまり感じられない。
近年の無人探査機の探査により、火星の世界は極めて詳細に調べられ、また知られてもいる。また、それを映像として再現する技術は十分あると思うが、そうなっていない。とりあえず、ワトニーのサバイバルに焦点をあて、火星を模したCGとか低重力再現のための演出などで気を散らせないための配慮(「バグズ・ライブ」でアリを6本脚にしなかったように)ということかもしれないが。
映画を見始めてすぐ気になったのが、周囲の地形の険しさだ。
地上の探査機が撮影した画像や、上空から撮影された高解像度画像を見ると気付くが、火星の地形は一般に地球よりなだらかに見える(クレーターの内縁などは除く)。火星が地質学的に死んでいて、地球のような地殻変動がなく新たな起伏が何十億年も生み出されず、侵食されるにまかされていること、また探査機を地上に下ろすにあたって、危険な凹凸が少ない場所を選んでいることが影響していると思われる。
(1)マーズ・パスファインダー着陸地点
マーズ・パスファインダーが撮影した着陸地点のパノラマ写真。NASA Photojournal より。
https://t.co/1k7HOnVhkA
映画の中と違い、実際のパスファインダー着陸地点は平坦で、岩がゴロゴロしている。映画のパスファインダー発見シーンでワトニーの背後に見えたような断崖はない。
(2)ツインピークス
パスファインダー着陸地点から見える「ツインピークス」。パスファインダーが着陸した「アレス谷」を形作った大規模な洪水で取り残された中洲の高まり。パスファインダー着陸直後に撮影され、1990年代のテレビドラマのタイトルにちなんで命名された。
原作「火星の人」では、ワトニーはツインピークスを頼りにパスファインダーを見つけ出す。パスファインダー発見シーンは、ツインピークスのアップからのズームバックで始まってもよかったかもしれない。
(3)パスファインダー着陸地点の地物の位置関係
左が1998年4月、右が2000年1月に、それぞれマーズ・グローバル・サーベイヤーが撮影した、パスファインダー着陸地点の衛星画像
PIA02352: MOC's Highest Resolution View of Mars Pathfinder Landing Site
http://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA02352
(4)映画に登場する火星の場所の実際
NASA Photojournal で「The Martian」「Andy Weir」「Mark Watney」で検索すると関連する衛星画像がヒットする。
アレス3号着陸地点などと書かれており、すでに火星探査が行われたかと錯覚しそう。
https://t.co/xc0HYf7sKW
https://t.co/XMIgCujsAU
https://t.co/wTIgHRE1xu
(5)火星上空を飛行するCG動画のリスト
上空から視たとき、やはりクレーターが目を引く。
Flyby Over Mars (Animation)
https://www.youtube.com/playlist?list=PL6vzpF_OEV8kGIcrZXYo01Tyi-6fBMBDb
とりいそぎ、ツイートした記事のまとめです。
原作を読んで、これを再現するのは難しいだろうなと思いつつ、4dxにて鑑賞。
青い夕日とか見てきたようなアレス谷の風景とか0.38G下での人体の挙動とかスイングバイ前後の地球や火星の見え方とか徹底したリアリティを期待しているとアレだと思うがそれらを除けば原作の面白さを映画の尺の中でよく表現していたと思いました。
2016.2.13追記、一部記事を別記事に分離
「映画「オデッセイ(The Martian)」の参考 宇宙船ヘルメスの足取り」
https://masaplanetarylog.seesaa.net/article/201602article_2.html
「映画「オデッセイ」(The Martian)の参考 火星の空」
https://masaplanetarylog.seesaa.net/article/201602article_3.html
■作中でのワトニーの足取り関連
(1)NASAの"Mars Trek"(https://t.co/23Kc4Knv0n)では実在のローバーの足取りなどに加えて「#オデッセイ」(#The Martian)でのワトニーの足取りを表示できる。
注)IE非対応。
(2) "Universe Today"にワトニーの足取りを火星の標高段彩図にプロットした地図が掲載されている。地表写真ベースより雰囲気がわかりやすい。
Real topographic map of the area of Mars covered in ‘The Martian.’
http://www.universetoday.com/122798/the-martian-is-a-cinematic-triumph-follow-mark-watneys-trail-across-the-real-mars-in-photos-and-flyover-video/
(3)Google Mapベースの火星地図でワトニーの足取りを見ることができるサイト
Andy Weir's 'The Martian' Map
http://www.cannonade.net/mars.php
(4)ワトニーの足取りを実際の火星の地形を基にたどった動画(2016.2.13追記)
ワトニーの足取りを3D地形CGでたどる。ESAの火星探査機マーズ・エクスプレスのデータに基づいている。
Mark Watney's Martian Odyssey: The Path of 'The Martian' of Andy Weir
https://www.youtube.com/watch?v=mfz6rp8McDk
ステレオ(立体視)版はこちら。
3D: Der echte Weg des "Marsianers": Video aus Bildern der Raumsonde Mars Express
https://www.youtube.com/watch?v=5sXW0gsJoZU
■火星の自然の実際 火星の地上景観
映画「オデッセイ」は、実は火星の自然の再現に対するこだわりについては、あまり感じられない。
近年の無人探査機の探査により、火星の世界は極めて詳細に調べられ、また知られてもいる。また、それを映像として再現する技術は十分あると思うが、そうなっていない。とりあえず、ワトニーのサバイバルに焦点をあて、火星を模したCGとか低重力再現のための演出などで気を散らせないための配慮(「バグズ・ライブ」でアリを6本脚にしなかったように)ということかもしれないが。
映画を見始めてすぐ気になったのが、周囲の地形の険しさだ。
地上の探査機が撮影した画像や、上空から撮影された高解像度画像を見ると気付くが、火星の地形は一般に地球よりなだらかに見える(クレーターの内縁などは除く)。火星が地質学的に死んでいて、地球のような地殻変動がなく新たな起伏が何十億年も生み出されず、侵食されるにまかされていること、また探査機を地上に下ろすにあたって、危険な凹凸が少ない場所を選んでいることが影響していると思われる。
(1)マーズ・パスファインダー着陸地点
マーズ・パスファインダーが撮影した着陸地点のパノラマ写真。NASA Photojournal より。
https://t.co/1k7HOnVhkA
映画の中と違い、実際のパスファインダー着陸地点は平坦で、岩がゴロゴロしている。映画のパスファインダー発見シーンでワトニーの背後に見えたような断崖はない。
(2)ツインピークス
パスファインダー着陸地点から見える「ツインピークス」。パスファインダーが着陸した「アレス谷」を形作った大規模な洪水で取り残された中洲の高まり。パスファインダー着陸直後に撮影され、1990年代のテレビドラマのタイトルにちなんで命名された。
原作「火星の人」では、ワトニーはツインピークスを頼りにパスファインダーを見つけ出す。パスファインダー発見シーンは、ツインピークスのアップからのズームバックで始まってもよかったかもしれない。
(3)パスファインダー着陸地点の地物の位置関係
左が1998年4月、右が2000年1月に、それぞれマーズ・グローバル・サーベイヤーが撮影した、パスファインダー着陸地点の衛星画像
PIA02352: MOC's Highest Resolution View of Mars Pathfinder Landing Site
http://photojournal.jpl.nasa.gov/catalog/PIA02352
(4)映画に登場する火星の場所の実際
NASA Photojournal で「The Martian」「Andy Weir」「Mark Watney」で検索すると関連する衛星画像がヒットする。
アレス3号着陸地点などと書かれており、すでに火星探査が行われたかと錯覚しそう。
https://t.co/xc0HYf7sKW
https://t.co/XMIgCujsAU
https://t.co/wTIgHRE1xu
(5)火星上空を飛行するCG動画のリスト
上空から視たとき、やはりクレーターが目を引く。
Flyby Over Mars (Animation)
https://www.youtube.com/playlist?list=PL6vzpF_OEV8kGIcrZXYo01Tyi-6fBMBDb





この記事へのコメント
それはいいアイディアですね!(笑)
着陸地点はいろいろ具体の資料があるだけに、活かしきってほしいところです。